Return Of Tarzan 最終回〜大団円〜

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巡洋艦に乗る準備をしていた時、ターザンはジェーンに言う。

「野獣には感傷はないと言われるが、おれはおれの生まれた、おれの両親の墓のそばの、そしていつもおれのふる里であった原始のジャングルに囲まれたあの丸太小屋の中で結婚したい…」

「原始の森の木陰の小屋こそ、あたしたちが結婚式をあげるのに一番ふさわしいと思うわ。だってあたしは森の神と結婚するのですから」

翌朝、彼らは出航した。
ゆっくり広い海へ向かう巡洋艦のデッキの上に二人はいた。

次第に遠ざかる海岸線。
その浜ではワジリの戦士たちが彼らの族長への別れを告げながら槍をふりかざしていつまでも踊り続けていた。

「これがあのジャングルのみおさめかと思うとちょっとさびしい気がするな。しかしこれから新しい幸福な世界できみといつまでも一緒に暮らすことを思えばなんでもないよ」

猿人ターザンは身をかがめて花嫁のくちびるに接吻した。

                              END

*恋と冒険。王道の物語ですね。

その後、彼はアフリカの彼の領地に農場を作ってワジリの戦士たちの生活の場を与えたり、会社も持ってるらしくけっこう手広くいろいろしてるみたいです。
ロンドンには邸宅もあって、さすが公爵さま。王家と姻戚関係にある爵位の中で一番上だそうです。
文中に「古い王家の血筋をひく高貴な顔」とかいう表現があったような。

ロンドンやパリ、アフリカの領地ととびまわって国際派。
スーツの内ポケットに小切手帳を持ち歩いてるなんてどんだけすごいのでしょう。
なんといってもオパルから持ってきた財宝もあるし…(ずるいぞ)
それでもやっぱりジャングルは心の故郷。
冒険心にかられ密林へと…
スーツを脱ぎ捨てやっぱり半裸が一番似合います。

ウィリアム・セシル・クレイトンは恋敵だと思われがち。
だけど、彼は一貫してジェーンを愛し、また卑劣なロコフに対しても道徳的に接したりここでは書かなかったいろいろな彼の英国貴族たる騎士道精神を持つ立派な青年であることを言っておきたい。唯一、ターザンが正当な後継者であることを言い出せなかっただけ。彼からしてみたらジェーンとは自分が最初に出会ってるわけで、ジェーンもまんざらではなかったはず。
ようは爵位も財産も彼女もなにもかも急にあらわれたターザンに持っていかれたわけですね。
彼は自分の伯父夫妻と同じ地に眠ることになるのです。
ちょっと哀しい。

長い小説を簡略して伝えてみたけど、どこをどう要約するのかというのはとても難しい作業だと感じた。
長いくんだりをどこをポイントにしてどんな短い言葉に置き換えると伝わるのか、という。
だからじっくり読んだ。
すると何度も読んだはずなのに初めて読んだかのような文もあって小さな驚きの発見。

「彼は文明に戻る意思はとっくに捨てていた」
という一文をわたしはずっと見落としていた。
この文を見つけた時、胸がズキンとした。
居場所を探しての彼の長く遠い旅の結末がこうだったと思うと心が痛かった。

素人のわたしが言うのもなんだけど違う訳のほうがいいのでは、と思われる箇所もあるけど、これは訳文なので仕方ない。訳者のセンス。
訳というのは外国語力ではなく日本語力なんだな、と思う。

画力がないので苦労しちゃったけど、最後まで描けたことが一番。
最後まで見て下さった方、ありがとうございます。2009年作品


by motibito03 | 2017-07-11 20:49 | ★『クロニクル』ターザンの絵物語