昔描いた漫画をリメイクしたのを再アップしてみた『2』

物語を始めます…


*************

とある町。

宰相の息子Bは石畳にうずくまる幼子をみつける。
このような光景は日常茶飯事。珍しいものではない。
奴隷市場でも売れない者には用はない。
容赦のない世界。

弱肉強食の世界では、弱い者は野垂れ死するしかない。
この幼子もいずれ同じ運命をたどるだろう。

だが、彼はその子に手を差し伸べる。

*野良猫を拾う感覚でしょうかね。
裕福な家のBさんには、食い扶持が一人ぐらい増えてもどうってことないからでしょう。

直接、世話をするわけでもないですし。
拾えばなんとかなるぐらい?以降*印はわたしのツッコミです。


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*なんかすごいアバウトな絵ですね…


こうして、彼女はその生まれも血筋も知らず他国の宰相の家に引き取られていくことになるのです。
宰相の家で成長していく異国の王女F。

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溢れ出そうな想いを堪えるのが難しい時もありました。

*年齢設定を考えないとあらぬ疑いがかかって困りますね。
Fさんが拾われた時3歳か4歳。物心が少しついた頃。
一方、拾ったBさんはこの世界は早熟として14〜5歳。親の見習い的な立場。日本の戦国時代と似たような感覚でしょうか。
年齢差は10才ぐらいとみていいでしょう。

これを描いていた高校生の時は、そういうこと少しは考えたのでしょうか。年齢差婚は小説にはよくあることなのでひっかかりはなかったのでしょう。
「嵐が丘」などそうですし。源氏物語も然り。(…これはまじのロ…いやいや)それらを読んでいたので下地はあったのだと思います。



でもその想いにしっかりと蓋をし、Bは彼女を見守って生きていこうとします。
その想いに気づいているのは乳母と、縁談を断れらたK。

*主人公というのはけっこう無邪気で鈍感なんですよね。
だから存外魅力がないのです。でも、そうしないと物語にもなりませんね。
ここも女子高生だったわたしの物語作りでの苦しさだったかもしれません。



異国の王女は、引き取られた宰相という家の立場を知り、この国のために尽くすべく日々の学問に勤しむのです。
やがて、父の後をついで宰相となったB。
学問した知識で様々なジャンルで街づくり国づくりを手伝うF。

人々が幸せになれるためにどうしたらよいのか。
自分のような孤児が出ないためには何をしたらよいのか。

街を視察するBや役人たちに付いていくこともありました。
彼女は日々、館で資料作りや簡単な設計などをしたりしBをしっかりと支える一人となるべく努力するのです。

ただ、時々思うのです。
「自分は何者なのだろうか」と。
「どこから来たのだろうか」と。

アイデンティティーの模索をするのです。

親に会ってみたい気持ちもしますが、この世界では親を亡くした子などごまんといます。
仕方のないことだと。
孤児の自分を育ててくれた乳母たち。
優しい人たち、幸せだと。


たまに、彼女は城下町から森を抜けます。

しばらく坂を登ると高台に出るのです。
視界に入るのは自分の生きる国の領土と、そのはるか向こうに見える隣国との境界。
その光景にどこか心が惹かれるのでした。
その国が祖国とも知らずに。


とある日。
久しぶりに来たその高台。

彼女は野生動物と遭遇。

思わず目をつむるF。
弱肉強食の世界。死など日常茶飯事。
その連鎖の中にいるだけ。

だけど…死は襲ってこなかった。

そして、目をあけると目の前に差し伸べられる手。
この手にたすけられたんだ…


幼い頃おぼろげに覚えている差し伸べられたBの手。
その手を握ってわたしは生き延びた…

そして、また自分は生き延びることができた…


*高校生の時は、このシーンも真面目に描いていました。
リメイク時にはめんどうだったのでしょうかね。
端折ってます。
巨大猫科の動物なんてもうめんどうで描きたくないです。

だから「あらすじ漫画」と自称していたのですね。




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彼はこの国の王子、A殿下。
宮殿に上がることはないFは顔は知りませんでした。


彼もまた、時々この場所に来るというのです。
いずれ父王にかわって統べるこの国を眺めることで強い心を保とうとしていたのです。

時々、時間があえば二人はここで会い、互いの立場で国づくりへの思いを話し合うのです。
国を思う心。
それは二人を近づけるのです。


そして…

互いに募る思い。

王子の心はわかっているのですが、Fは自分の立場を考えると前へ進むことはできないとわかるのです。

この世界は「力は正義」。


王子にはいずれ強力な後ろ盾が要る。
現王の亡き王妃、王子の母親が力のある王族出身であったように。

宰相のBに持ち上がった縁談も大きな勢力を持つ将軍の娘だった。


力は力と結びつきさらに強大にせねば、国内とはいえ下克上の世界。
身元も知れない孤児の自分は王子の力にはなり得ないことがわかっていたのです。


それは王子を危険に陥れることでもあるのです。
王子を危険に曝すということはこの国を危険に曝すということなのです。


それだけは、してはいけないのです。
一番大事なのは、この国の命運。
残酷なこの世界で「力こそ正義」。
身分こそアイデンティティー。

自分にはそれがないことを重々知っていたのです。






王子の国づくりの夢。

*このあたりのページが行方不明です。
文章で補足します。



Fは「その時はわたしのような孤児がいなくなりますように」と言う。

驚く王子。

「おまえが、孤児?」

「そうです」

「わかった。
では、おまえのようなこどもがいなくなるような国をつくろう。
その国ができたあかつきには、俺の横には…」

王子はFに想いを告げようとします。



Fは聞かなかった…
聞いてもせんないこと。

帰ろうとします。
帰ろうとするFの腕をとって王子は言います。



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*けっこう図星でしたね、王子。
敵国の王女とか。彼女の胸に光る首飾り。
もちろんDQのオマージュ。「ロトのしるし」です。


かたくなに聞こえないふりをするF。
聞いてしまえば、心が崩れてしまいます。

でも拒絶せねばなりません。
拒絶したらもう会えなくなるでしょう。

彼のすがたを見ることもできなくなり、声も聞くこともできなくなります。





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Fの心はぐらつきます。

その髪
その瞳
その頰

そのくちびる…

あなたのほかに欲しいものなどない…

だけど…


国を背負う人を私欲で見てはいけない……


*当時、高校生だったわたしでもなんとなく「ノブレスオブリージュ」の存在を感じていたのかもしれません。


わたしはこのまま、ただ王子を見ているだけでいい。
彼の夢の手伝ができるだけでいい…

このままでいいと言うのです。
夢を語り合う友人のままでいい、と。



*王子、「ほな、愛人でええやろ」とかいわないのですね。
女子高生だったわたしにはその発想がなかったです。
というか、あっちゃだめでしょ。ストーリー上。




彼女は「人には立場がある」と言うのです。
自分には自分の。

王子には王子の。
王子は強力な力を持つ勢力を後ろに持たねばならない立場。


彼女は今のままでいい、というのです。

王子の国造りの夢の手伝いができるだけで、いいと。今でいうキャリアウーマンを目指すのです。



そんないきさつを何となく感じている宰相のB。


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おそらくBは、彼女の身元を隠密に探っていたはずです。
もしかして、という報告は彼の元へ届けられたはず。


でも、彼は公にはできません。当然です。
公になったなら彼女の身に危険が迫ります。

彼女を拐い、なんらかの交渉に使うかもしれません。


王子の気持ち。
それに答えられないFの気持ち。

それがわかるB。



一方、Bとの縁談を断られたK。
彼女だけはわかっていたのです。
自分とのことを断るBの心の中にいる人が誰なのか、と。
Kは歪んだ愛だとしてもBが好きだった…
昔からずっと好きだった…
少女の頃から宮殿の中で見かけるたびに、心がときめいた。

なのに…

嫉妬からKは、Fの飲み物に毒を入れるのです。
でも、最後の最後…彼女はその杯をFの手から叩き落とし、そのまま国から姿を消すのです。

Kも誇り高き良家の娘。
その誇りはやはり悪事を許さなかったのです。
そして、そういう自分を恥じいずこかへ消えていくのです。


*ベタな展開は仕方ありませんね。
邪魔者は消せ。


その騒動が静まった頃…

隣国から一人の女性剣士が旅立ちます。
女王から娘を探し出すようにと密かに使命を帯びていました。
恋人に「すぐ戻るから」と告げ国を出ます。

*「すぐ戻る」。フラグ立ちまくりです。


吟遊詩人にすがたを変え、隣国にたどり着いた時、おりしも雨。

彼女は近くにあった廃墟で雨宿りをするのです。
が、突然の地震の落石で彼女は頭に傷を負うのでした。



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ある日、Fは領地内の廃墟で倒れている人をみつけます。

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彼女を連れて帰ったF。
宰相の家に身を寄せたその吟遊詩人は記憶をなくしていました。

*お約束の「記憶喪失」です。
女子高生にも簡単に使えるツール「記憶喪失」。



彼女の世話をするうちに、二人はいつしか友情を育むのです。

ある晩、Fをみつめる彼女。

どこかで…

胸に光る首飾り…

どこかで…

ときおり現れる男性の顔…
でも、はっきりわからない…



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自分が孤児であるFは、自分の身元がわからぬ彼女の不安を理解できていたのです。


*主人公のいいこちゃんぶり。当時も描いていて「なんだかな〜」と思っていたはずです。
でも、仕方ありません。主人公は「愛されキャラ」でなくてはなりませんから。

でないと、ストーリーは成り立ちません。
朝ドラだってそうでしょう。
結局、周りのキャラがストーリーは作る、と言っていいのでしょうね。



偶然にもFがつけたCという名前は、本名だったのです。

その古い物語の通りにつけられた名前はそのとおりだったのです。

*物語最初の頃は、HDの中で行方不明が多いです。検索かけるのですけど変な名前で保存してるのかもです。



          つづく



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by motibito03 | 2017-07-15 00:49 | ★リメイク漫画 | Comments(0)