これは感想文なので、物語として今ある状況から推察したり、感想を述べている。
これからの展開は多分原作と変わるはずなので、不明。
どう変わるのかは皆目検討がつかない。
<分岐点>
今回、原作でもあったように「分岐点」でちょっとしたことが変わる。
ゴールドソーサーの時のデート相手が変わるように。
その分岐点を楽しむのも醍醐味。
だからこそのチャプター形式。
前にも書いたけどチャプター形式にすることで過去を変えると未来もかわる。
どのチャプターにもいける…
つまり、時間、空間、自由に移動できるのがライフストリームの中…という設定も想像できるのだけど…。
誰が移動?
さあ…
だから、リメイクは原作をただ美しい画像でリメイクする、という意味にはすでに誰もとらえていない。
リメイクをする。
物語をリメイクする…
らしい。
伍番街スラムでクラウドは成り行き上、なんでも屋をすることに。
7番街スラムでは生計をたてるため。
全く違う意味がある。
エアリスと成り行き上、子供たちの問題を助けたりする。
子供たちから頼まれてわずかなお金を提示する。
このあたりからクラウドの「助けること」「助けられること」が彼の心を変えていく。
このスラムですべての要請をこなすとエアリスのドレスが豪華な真っ赤なものになる。
普通のプレイヤーはすべてをこなすだろう。
物語に愛があるから。
つまり真っ赤なドレスがプレイヤーとして「普通」のルート。
そして、その美しい姿に見とれて声を失うクラウドを堪能する。
花火があがるが、それは彼の脳内、心の中にあがったのと同じ。
クラウドの心の中に花火があがる。
7番プレートが落下し、失意の中でウェッジを預けに来たエアリスの家。
その夜、クラウドはそれぞれのキャラに会う。
ティファだったら、ティファが自分が失ったものの大きさを嘆く。
ふるさとを無くし、一生懸命生きてきた7番街スラムも無くし、店も無くし…
自分の悲劇をクラウドに嘆く。
泣いてクラウドの肩に崩れる。
どうしていいかわからない16歳クラウドは思い出す。
崩落したプレートの瓦礫の前で震えるティファをバレットが抱き寄せる。
きっと5年間、こうやってバレットはティファを励まし、慰めてきたのだろう。
このシーンの後ろでクラウドがじーーーーーーっと二人を見つめている。
この時に学習したのだろう、16歳クラウドは。
そうして、クラウドは「ティファを慰めるには抱き寄せればいいのだ」と。
で、ソルジャークラスファーストのパワーで抱きしめる。
「く、苦しい」とティファが言うまで。
バレットだったら、バレットのアバランチのリーダーとしてメンバーの思い出語りをクラウドにする。
そうやってバレットは心を落ち着かせる。
クラウドは黙ってきいてやる。
この聞いてやるも、エアリスと「花と語る」で学習した。
ティファとバレットは同じ意味合いの「夜中の花畑イベント」。
どちらも自分のこと。
夜中にエアリスの気配を察し、花畑に行くクラウド。
「どうして」…
会話をする二人。
その手を取ろうとするクラウド。
だけど触れることができない。
そして、最後にクラウドは「決意」をする。
「迎えにいく」と。
助けに行くではなく「迎えに行く」
それぞれの決意の最後はクラウド自身の決意。
そしてそれはクラウドの中での決意。
セットであるエアリスを片割れのクラウドが求めるのは必至。
「それぞれの決意」のそれぞれは、ティファ、バレット、そしてクラウド。
ここからクラウドは「エアリスを迎えに行くこと」のみを目的として動く。
ティファやバレットは7番街に残って再建したいだろうに。
バレットはマリンを置き去りにしたくないだろうに。
クラウドのこの強い決意に動かされ二人はついていくことに。
クラウドのキービジュアル。
神羅ビルを前にバスターソードを肩にかけている。
「エアリスを迎えに行くために神羅ビルに乗り込むクラウド」
詳細にあのキービジュアルを説明するとこうなる。
「迎えにいく」
クラウドはそれしか頭になかった。
度あるごとに「エアリス救出だけを考えろ」とバレットにも言う。
神羅ビル屋上でも「エアリスを家に帰す」と言い、自分が時間稼ぎをするから行ってくれ、とバレットに言う。
エアリスを家に帰しても同じなんだけどね、またタークスが来るし、ってプレイヤーは思ったけど…
それでも、「クラウドの自分が盾になってもエアリスを救う」という決意にティファはどう思ったかは不明。
実際、落ちて死ぬところだった。
でも、クラウドは死んでもいいとか、本望とか悔しい、とか…きっとそんなこと彼の心にはないだろう。
精一杯、行動しそのままの運命を受け入れる。
危機一髪でティファが助けたのだけど、複雑な心境だったろうことは容易に想像がつく。
「だらしないぞ、ヒーローなのに」
いつまでもティファにとってクラウドはヒーロー。
ヒーローとヒロインでいたい。
普通の女の子。
クラウドの夜中の花畑の決意。
エレベーターが開いた瞬間、ものすごい勢いでエアリスのポッドにダッシュするクラウド。
ここはプレイヤーがちょっと感激したシーンだろう。
エアリスを迎えに行くために、仲間をひっさげ難題をかいくぐってたどり着く。
これって王道なのよね。
連れさらわれたヒロインを救出する主人公、というパターン。
つまりこの展開は、遡るとあの花畑のクラウドの決意が正式ルート。
神羅ビルに乗り込むのは決まっているストーリー。
下水に落ちてどちらを助け起こすかどうか。
それで花畑のシーンが変わる要素になるんだけど…
ティファを選んだとしても、エアリスへのクラウドの思いが吐露されてしまう。
思い、というより自分がエアリスによって学習した結果、かな。
伍番街スラムでのエアリスとの時間は「助けられて、助けて、また助けられている」というクラウドの言葉を生み出す。
長い年月、成長ができなかった分、彼はどんどん学習し、成長していく。
つづく